こんにちは。Simploop開発チームです。

「毎月サイトの保守費を払っているけれど、何にいくらかかっているのか分からない」。企業や団体のWeb担当の方から、こうしたお話を伺うことがあります。

請求書に「サーバー・保守費用 一式」としか書かれていなければ、高いのか安いのかを判断するのは難しいものです。そこでこの記事では、私たちSimploopのコーポレートサイト(いまご覧のこのサイト)にかかっている月額費用を、サービスごとにすべて公開します。

金額そのものより、「どこにお金がかかり、どこにはかからないのか」という構造を知っていただくことが目的です。ご自身のサイトの維持費を見直すときの材料にしていただければ幸いです。

1. このサイトの構成

まず、このサイトがどのような部品でできているかを紹介します。

  • サイト本体: Next.jsというフレームワークで作っています。ページの文章やブログ記事も、プログラムと一緒に管理しています。
  • 公開・配信: Vercelというサービスで公開しています。自社でサーバーを借りたり、OSを管理したりはしていません。
  • お問い合わせの通知メール: フォームから送信された内容を、SendGridというメール配信サービスで私たちに届けています。
  • スパム対策: お問い合わせフォームに、CloudflareのTurnstileという仕組みを入れています。機械的な迷惑送信を防ぐためのものです。
  • ドメイン: simploop.jp というアドレスを、ドメインの登録事業者を通じて維持しています。
  • ソースコードの保管: プログラムと原稿は、GitHubで管理しています。

なお、社員が日常的に使うメールアドレスの受信は、サイトとは別の契約で運用しています。サイトの維持費とは性質が異なるため、この記事の金額には含めていません。

2. 月額費用の内訳

2026年10月時点の内訳は次のとおりです。ドル建ての料金は、1ドル=150円で換算しています。

  • Vercel(Proプラン・1人分): 月20ドル(約3,000円)Vercelの料金
  • SendGrid(Essentialsプラン): 月19.95ドル(約2,990円)SendGridの料金
  • Cloudflare Turnstile(無料プラン): 0円 Turnstileのプラン
  • GitHub: 0円
  • ドメイン(.jp): 月あたり約260円

合計は、月あたり約6,250円です。

ドメインの更新料は登録事業者によって異なります。.jpの場合、例えばお名前.comの更新料金は年3,124円(税込)で、月あたりに直すと約260円です。お名前.comのドメイン料金

ドル建ての料金は税抜の表示で、実際の請求額は為替と税によって変わります。

料金に含まれていて、別料金になっていないもの

上の金額には、次のようなものも含まれています。

  • SSL(https)の証明書: Vercelが自動で発行・更新します。証明書の購入や更新作業は発生していません。
  • 配信網(CDN): 閲覧者に近い場所からページを届ける仕組みが、標準で使えます。
  • DDoS攻撃の緩和: 大量のアクセスで攻撃された場合の防御が、標準で有効になっています。VercelのHobbyとProの比較
  • サーバーのOSやPHPの更新: このサイトは自社で管理するサーバーもPHPも使っていないため、そもそも発生しません。

VercelのProプランには、月1TBのデータ転送や1,000万回のリクエストなど、一定の利用枠が含まれています。枠を超えると従量課金になりますが、会社紹介とブログが中心のサイトで超えることはまれです。

3. 正直に書いておきたい注意点

無料プランで済ませていない理由

VercelにはHobbyという無料プランもあります。ただし、Hobbyは個人の非商用利用に限られています。企業のサイトは商用利用にあたるため、私たちは有料のProプランを使っています。VercelのHobbyプラン

「無料で作れる」と紹介されている方法でも、利用規約を確認すると企業では使えない場合があります。費用を比べるときは、規約上その用途で使えるプランかどうかも確認してください。

問い合わせメールの送信が、費用の半分を占めている

内訳を見ると、お問い合わせの通知メールを送るSendGridが、費用の約半分を占めています。月に届くお問い合わせの数を考えると、割高に感じるかもしれません。

これは、SendGridが2025年5月27日から無料プランを順次廃止し、継続して送信するには有料プランが必要になったためです。SendGridの無料プラン廃止の案内

送信数が少ないサイトであれば、無料枠のある別のメール配信サービスで足りる場合もあります。例えばResendの無料プランでは、月3,000通(1日100通まで)を送信できます。Resendの料金

どのサービスを使う場合でも、迷惑メール扱いされずに届けるには、ドメインの認証設定が欠かせません。料金だけでなく、こうした設定の手間も含めて選ぶことが大切です。

この金額に「人の作業」は含まれていない

月約6,250円という金額は、あくまでサービスの利用料です。サイトを更新したり、部品を最新の状態に保ったりする人の作業は含まれていません。

例えばこのブログは、管理画面から投稿するのではなく、開発チームが原稿をファイルで書き、プログラムと一緒に公開しています。社内に開発者がいるから成り立つ運用です。

お知らせを担当者の方が自分で更新したい場合は、管理画面を備えたCMSを組み合わせる必要があり、その分の費用や設計が加わります。PHPを使わないCMSについては、別の記事で紹介しています。PHPを使わないCMS「EmDash」という選択肢

また、サーバーを持たない構成でも、Next.jsなどの部品のセキュリティ更新は必要です。更新後に表示やフォームが正しく動くかを確かめる作業も残ります。

つまり、サイトの維持費の大部分を左右するのは、サービスの利用料よりも人の作業です。保守契約の金額を見るときも、その作業の中身を確認することが重要になります。

4. 自社サイトの維持費を見直すときの確認ポイント

維持費を見直すときは、金額を下げることだけを目的にしないことが大切です。払っている内容に納得できるかどうかを、次の観点で確認してみてください。

請求を「利用料」と「作業費」に分けて見る

「サーバー・保守費用 一式」となっている場合は、サーバーやサービスの利用料と、作業の費用に分けた内訳をもらいましょう。利用料は今回の記事のように実費を確認でき、作業費は内容と時間で妥当性を判断できます。

保守契約で、何をしてもらえるのか

更新作業、バックアップ、障害が起きたときの対応、問い合わせへの回答時間。保守契約に含まれる範囲は、契約によって大きく異なります。「何かあったら対応してもらえる」と思っていた作業が、別料金になっている場合もあります。

ドメインとアカウントは、自社の名義か

意外に見落とされやすいのが名義です。ドメインやサーバー、各サービスのアカウントが制作会社の名義になっていると、契約先を変えるときに手続きが難しくなります。費用の見直しより先に、まず確認しておきたい点です。

使っていないものに払っていないか

以前のキャンペーンで追加したオプション、使わなくなったプラグインやサービス、古い環境の契約などが残っていないかも確認します。サイトを作り替えたあと、旧サーバーの契約だけが続いていることもあります。

5. サイトの構築・維持費の見直しのご相談

私たちSimploopでは、コーポレートサイトの新規構築や、既存サイトの構成の見直しに関するご相談を承っています。

「このサイトと同じような構成で作りたい」「今払っている保守費の内訳を一緒に確認してほしい」「更新を担当者が自分でできるようにしたい」。そのような段階から、お気軽にご相談ください。

サイトの構築費や、更新・保守の作業費は、必要な機能と運用体制をお聞きしたうえでお見積もりします。今回ご紹介した利用料は、構成の目安としてご覧ください。

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この記事は2026年10月31日時点で確認した各社の公式情報をもとにしています。料金やプランの内容は変更される場合があるため、リンク先の最新情報をご確認ください。